人は何故騙されるのか?(扁桃体辺)
人は何故だまされるのか?
多くの人は、詐欺被害にあった被害者の体験談をテレビで見ながら、どうしてこんな手口にだまされるのだろう?どう考えてもおかしいだろう?私なら絶対にだまされない!と思っていることでしょう。
実際に、私たちが何らかの詐欺行為に遭遇する確率というのは、かつてはそれほど高くはありませんでした。しかし、ネット社会の普及に伴ってインターネットを通じて詐欺行為を行うものが爆発的に増えているのが、私達の生きる現代という社会です。
かつてのように、「私は絶対に大丈夫。」というように悠長に構えて、一生詐欺に遭うこともなく安穏と暮らせるというような社会ではないわけです。現代社会に生きる私たちは死ぬまでの間に恐らく皆、何度か詐欺行為に遭遇することになるでしょう。
それは、些細なワンクリック詐欺サイトかもしれませんし、莫大な被害金額を出してしまう悪質な詐欺行為かもしれません。私たちはそれに備える必要があるのです。
私自身、悪質な出会い系サイトに関するご相談やワンクリック詐欺サイトなどのネットを通じての詐欺に関するご相談を複数受けています。その時に、多くの方がおっしゃっているのが自分が被害者になるとは思わなかったという思いです。
中には、自分は絶対に大丈夫だと思っていた人もおられます。しかし、実際には自分は絶対に大丈夫だと思っている人ほど、詐欺に引っかかる可能性が高いのではないかと感じます。
ここでは、なぜ人がだまされるのかの科学的に解明したいと思います。この仕組みを理解していると、どんな人間にもだまされる可能性があるということが理解できると思います。
人の獲得した脳機能は非常によくできています。基本的には、下等生物の脳構造の上に、高等動物の脳が構築されているイメージでとらえることができます。原始的な脳の部分の中に、扁桃体と呼ばれる部分があります。この部分には危険に対する警報装置のような役割があります。
扁桃体の興奮が始まると体は臨戦態勢に入り、大きなストレス反応を示すようになります。動悸が早くなり、毛細血管が収縮し、内臓系の血流が低下し、筋肉への血流が増し、いつでも攻撃や闘争ができるように備えます。
この状態では、多くの場合理性的な反応をすることが難しくなります。なぜならば、体は警戒反応を示しており、情報をじっくり吟味して結論を出すよりもいち早く行動し、扁桃体の警報反応を止めてから安全を確認しようとするからです。
この反応は、草むらで目の前に大きな何かが横切った。というような場合に危険を感じてとっさに逃げるというような反応には非常に役立ちます。
じっくり相手を見極めてから逃げたのでは、逃げ切れずに食べられてしまう可能性が高いからです。とりあえず逃げる。これがサバイバルには必要なことでした。
しかし、現代ではそうした反応を示す必要がほとんどなくなっており、実際あまり使う機会も無い警報装置となっています。
にも関わらず、何らかの詐欺行為に会ったときにこの警報装置がなってしまうのです。問題は、それが詐欺だと知っていたとしても、詐欺行為を受けている間は警報が鳴り続けるという点です。なかなか理性的に警報を止めるということが難しいのです。
例えば、悪質な出会い系サイトの「わいせつ画像をネタにした恐喝行為」などは、その典型的な事例です。
非常事態に対して、扁桃体がすぐに警報を発信し、理性的にじっくり考えることができなくなり、相手の提示した解決策を一刻も早く実行して、この状態から解放されたいと思うのです。それぐらい、扁桃体の興奮した異常状態というのは身体感覚的にも不快な感覚なのです。
実際にあった話なのですが、俺々詐欺に遭遇した女性が銀行員の静止の声を聞かずに、現金を振り込んでしまった事例があります。銀行員がどんなに理性的に詐欺であることを説明しても、その女性は納得せず「何でもいいから取り込ませてくれ!」と言って現金を振り込んでしまったそうです。
この事例などは、理性的に考えて振り込む必要があるから振り込みたいのではなく、扁桃体の警報を止めて不快な身体反応から逃れたいがためにお金を振り込んでしまったことを表しています。警報が止まれば、この女性も「なぜ現金を振り込んでしまったのだろう?」と自分でも訳が分からなくなると思います。
このような仕組みは、全ての人類に備わっている進化の過程で獲得したサバイバルのための脳機能です。ですから、私は絶対に大丈夫!という方は、単にこれまで巧妙な詐欺行為に遭遇していなかった幸福な人だということです。
巧妙に扁桃体を興奮させられれば、あなたも同じように詐欺に引っ掛かってしまう可能性があるのです。
脳の機能上、どんな人間も詐欺に引っかかる可能性があるのだ!という事実を冷静に受け止め、心のどこかで私も騙されるかもしれないから気をつけようと考えておくことが必要なことなのです。
そして、ネットサービスを利用している時などに、もしも扁桃体の異常興奮に伴う強い身体のストレス反応を感じたならば、自分が詐欺に合っているかもしれないと自分を疑う気持ちを持つようにしてください。
自分自身を疑うことができれば、体が強烈に発しているストレス反応自体を疑うこともできるでしょう。
そうなれば、そのこととは関係のない第三者の意見を聞いて、冷静な判断を下すことができる可能性が上がるでしょう。どんな人間も騙される可能性があります。自分は大丈夫などと思いこまないように気をつけたいものです。御相談のある方は「無料メール相談窓口」からご連絡ください。
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